流通BMSとは
新しいEDIである流通BMSとは、何か、これまでのEDIと流通BMSの違いについてご説明します。流通BMSとは、チェーンストア(小売業)とメーカー、卸会社の間のデータのやりとりを標準化したEDIのひとつです。なお、流通BMSのBMSは、「Business Message Standards」の略です。(2024.03.26更新)
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これまでのEDIは、送受信データのおおよそのレイアウトは、決められていましたが、送受信データの各項目の設定方法等が明確に定義されていませんでした。そのためチェーンストア(小売業)ごとに送受信データの各項目の設定方法が異なっていました。
チェーンストア(小売業)ごとに送受信データの各項目の設定方法が異なっているため、メーカー・卸会社は、チェーンストア(小売業)毎に個別のシステムを構築しなければなりませんでした。流通BMSは、このような手間・費用を軽減することをひとつの目的として設けられました。
また、流通BMSは、伝票レス(下記参照)にも対応しています。これまでのEDIと流通BMSの相違点について、ご説明します。
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目次
流通BMSのタイプ
流通BMSの型についてご説明します。
流通BMSの回線
流通BMSで使用する回線についてご説明します。
流通BMSの手順
流通BMSで使用する手順についてご説明します。
流通BMSのデータ種類
流通BMSで使用するデータの種類についてご説明します。
流通BMSのデータ形式
流通BMSで使用するデータの形式についてご説明します。
流通BMSの納品方法
流通BMSで納品する方法についてご説明します。
流通BMSのメリット及び運用
流通BMSを使用する場合のメリット及び運用例についてご説明します。
流通BMSの導入
流通BMSを導入する場合の導入手順を例を挙げてご説明します。
流通BMSの消費税
流通BMSの消費税についてご説明します。
1 流通BMSのタイプ
流通BMSには、下記の3通りのタイプがあります
・サーバ - サーバ型(S-S型)
大手卸・メーカー向け、大規模のデータ用、サーバとサーバの間で随時通信を行います。
(ebMS/AS2手順 使用)
・サーバ - クライアント型(C-S型)
中小卸向け、小規模のデータ用、チェーンストア(小売)側はサーバ、メーカー・卸側はクライアント(パソコン)で、クライアント(メーカー・卸)側から起動します。いちばん使用されることが多いと思われます。
既存の設備・環境を流用できる可能性があります。
(JX手順 使用)
・WEB型
クライアント(メーカー・卸)側は、パソコン上でブラウザ(Microsoft Edge、クローム(chrome)など)を使用してチェーンストア(小売)側のサーバとデータのやりとりを行ないます。S-S型、C-S型を補うものであり、C-S型と同時提供することが望ましいとされています。
但し、WEB型でも、伝票レスにするためには、検品システムが必要です。
⇒伝票レスとは
2 流通BMSの回線
流通BMSの回線は、インターネット回線を使用します
これまで: 公衆回線、ISDN回線(INS回線)など
→ 流通BMS: インターネット回線(光回線など)
回線費用(従量料金)が不要になり、インターネット接続費用が必要となります
通信速度は、これまでのEDIより大幅に向上します
3 流通BMSの手順
流通BMSでは、使用する回線接続の手順(プロトコル)が変更になります
これまで: JCA手順、全銀手順、全銀TCP/IP手順 など
→ 流通BMS: ebMS/AS2、JX手順
ebMS/AS2 は、サーバー間で通信を行う即時性の高い手順です
これまで使用されているJCA手順にかわる手順は、JX手順になります
4 流通BMSのデータ種類
流通BMSの使用するデータの種類がかわります(追加されています)
これまで:
発注データ・出荷データ・仕入計上データ・値札データ
・・・・・・・・・・・・・・
→ 流通BMS: 下記のような共通仕様のメッセージがデータ種類として定義されています
発注メッセージ・出荷メッセージ・出荷梱包メッセージ・
受領メッセージ・値札メッセージ
・・・・・・・・・・・・・・
共通仕様かつ詳細となり、これまでよりわかりやすい仕様になっています
5 流通BMSのデータの形式
流通BMSの使用する送受信データの形式が、変更されXML形式となります
これまで: テキスト形式 漢字は使用できません
→ 流通BMS: XML形式 漢字を使用することができます
6 流通BMSの納品方法
チェーンストア(小売)によっては、商品の納品方法を選択することができます
⇒流通BMSの納品方法
を参照
伝票レスの場合
⇒伝票レスとは
を参照
これまで: 納品時、伝票(チェーンストア統一伝票など)は不要
但し、出荷データなどを送信する必要があります
→ 流通BMS: 納品時、伝票(チェーンストア統一伝票など)は不要
但し、出荷メッセージ・出荷梱包メッセージなどを送信する必要があります
これまでと同様の運用ですが、使用するメッセージが変更になります
伝票レスでない場合
これまで: 納品時、伝票(チェーンストア統一伝票など)が必要
→ 流通BMS: 納品時、伝票不要
納品明細書(伝票の項目をA4用紙などに印字したもの)などで納品
但し、出荷メッセージ・出荷梱包メッセージなどを送信する必要がある場合もあります
流通BMSは、伝票レスが標準ですが、チェーンストア(小売業)から、伝票レスを認められていないメーカー・卸会社は、暫定的な運用(伝票レスでない)を行なう必要がある場合があります
7 流通BMSのメリット及び運用
流通BMSを導入した場合の、メリット及び運用例をご説明しています
8 流通BMSの導入
流通BMSを導入する場合の、導入手順の例をご説明しています
9 流通BMSの消費税
流通BMSにおける消費税の取り扱いについてご説明します。
※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。