伝票レスとは
EDIを使用して商品を納品する場合、伝票(チェーンストア統一伝票など)と商品を一緒に納品先へ納品します。伝票レスは、伝票(チェーンストア統一伝票など)が不要になり、商品のみを納品する運用形態になります。伝票レスについて簡単にご説明します(2024.02.22更新)
また、伝票と商品を納品先へ納品する運用を、伝票運用とよび、商品のみを納品する運用を伝票レス運用とよびます。
ここでは、伝票運用と伝票レス運用、出荷場所と納品先、出荷検品システムについてご説明します。
伝票運用
納品先へ伝票(チェーンストア統一伝票など)とともに商品を、納品する運用になります。
納品準備として、卸業者・メーカーはチェーンストアの指定伝票(チェーンストア統一伝票など)を印字する必要があります。このためのシリアルプリンタ(ドット式プリンタ)及び、この伝票と印字するための消耗品を購入する経費が必要になります。
また、伝票(チェーンストア統一伝票など)をシリアルプリンタへセットし、一枚ずつ切り離す煩雑な作業が必要になります。
伝票レス運用
伝票(チェーンストア統一伝票など)を使用しないで、SCMラベル(物流ラベル)を貼付した梱包箱などに商品を入れて納品する運用形態になります。
同時に、出荷データの情報をチェーンストア(取引先)へ送信する必要があります。出荷データは、梱包箱に入っている商品や納品先の情報になります。
出荷データを作成するには、検品システムを使用します。(検品システムは、後ほどご説明いたします)
伝票(チェーンストア統一伝票など)が不要になるため、伝票の購入・印字・管理が不要になりますので、これらの費用削減が可能になります。
次に、伝票レス運用における出荷場所と納品先での作業についてご説明します。
出荷場所
出荷場所(卸業者・メーカーなど)では、梱包箱などに貼付したSCMラベルのバーコードと商品のバーコード(値札など)をスキャンし、出荷検品を行います。
出荷検品したデータをもとに、出荷データの情報を作成し、チェーンストア(取引先)へ送信します。(出荷データの情報は、SCMラベルのバーコード情報などをセットして送信します)
納品先
納品先(チェーンストアのセンター・店舗など)にて、梱包箱のSCMラベルのバーコード(梱包№)と、卸業者・メーカーが送信した出荷データの情報のバーコード情報(梱包№)をチェックすることにより納品時のチェックとします。これにより、これまで行ってきた商品と伝票を使用した検品作業が、不要となり省力化が可能になります。
チェーンストアによっては、伝票の替わりに、A4用紙に伝票の内容を印字した帳票を必要とする場合もあります。
出荷検品システム
伝票レスを行うためには、出荷データを作成する出荷検品システムが必要になります。出荷場所にて、SCMラベルを貼った梱包箱に納められた商品の情報を正しく、出荷データの情報にセットするためです。
まとめ
伝票レスを行うためには、ある一定以上の納品率(正しい納品の比率)でなければ、認められない場合がありますので、注意が必要です。
今後、伝票レス運用が増えていくことが予想されます。新しいEDIである流通BMSでも、伝票レスが標準となっています。
※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。