全銀TCP/IP手順

 

全銀TCP/IP手順は、1997全国銀行協会連合会(全銀協)が制定したデータ交換手順(プロトコル)です。簡単にご説明します。(2024.07.24修正)

⇒プロトコルとは

全銀TCP/IP手順とは

全銀手順(Z手順とも呼ばれる)が、1983年にBSC伝送制御手順(ベーシック手順)のひとつとして制定されました。その後、TCP/IP(インターネットで標準使用されるプロトコル)に対応した全銀TCP/IP手順が制定されました。

金融業と金融業の間の、データのやりとりの仕様を決めたものです。現在では、金融関係だけでなく一般にも使用されています。データを受信することを集信、送信することを配信と呼びますが、受信側・送信側どちら側も集信、配信に対応しています。

一般的に使用される場合の全銀TCP/IP手順の仕様・特徴は、下記のようになります。

 

仕様

データの仕様は、可変長で、最大ブロック長は、公衆回線で256バイトになります。コードは、汎用機・オフコン等で使用されるEBCDICコードを使用します。但し、データ電文は、JIS8コードあるいはシフトJISコードになります。

使用する回線は、公衆回線、INS(ISDN)回線で、転送速度は、1,200BPS、2,400BPS9,600BPS、19,200BPS、64,000BPSです。

伝票レスに対応するため、ASN(事前出荷)データも可能です。

⇒ASNとは

JCA手順と同じように、クライアント側から起動することが可能です。起動側からダイアリングし、センターコードとパスワードで、接続確認を行います。その後、ファイルの受信あるいはファイル送信を行います。

⇒JCA手順

 

特徴

通信制御をTCPIP(Transmission Control Protocol  Internet Protocol) で行います。TCPIPが使用できる通信機器( アナログ56kbpsモデム・ターミナルアダプタ等)が使用可能です。

アプリケーションのインターフェイスは、ベーシック手順と互換性があるため、ベーシック手順からの移行を、たやすく行うことができます。(JCA手順もサポートしているチェーンストアの場合は、全銀TCP/IP手順でも同一のレコードフォーマットを使用することが多いようです)

JCA手順と比較すると、同一の回線ではJCA手順より高速の通信が行えます。

 

まとめ

JCA手順では、伝送時間がかかってしまう場合には、INS回線にて全銀TCP/IP手順を使用し伝送時間を短縮することができます。

また、モデム(INS回線は、ターミナルアダプタ)も一般に出回っているものでよいため、専用のモデムが必要なJCA手順よりリーズナブルです。(しかし、現在ではアナログ56kbpsモデムの販売は、非常に少なくなっています)

 

追記

全国銀行協会(全銀協)は、2017111日、全銀手順・全銀TCP/IP手順のサポート20231231日で終了すると発表。

代替の手順として全銀TCP/IP手順・広域IP網 を20175月に仕様を公開した。

 

全銀TCP/IP手順・広域IP網

現在使用している全銀TCP/IP手順の電文のシーケンスや制御電文の手順をそのまま利用できかつ、インターネットで使用可能とした手順としている。

セキュリティ対策は、利用者が最適な方式を選択するよう、厳密には規定されていません。

⇒全銀EDIシステムとは

 

参考

今後は、公衆回線・ISDN回線(INS回線)は、光を使用した回線(インターネット回線)に置き換わっていくようです。

JCA手順が使えなくなります

よって、手順も全銀TCP/IP手順から、光を使用した回線(インターネット回線)を使用する手順を使用することになります。流通系では、先行している流通BMSを使用することが多くなるでしょう。

流通BMS一覧

流通BMS導入一覧

 

流通BMSの手順の中でも、全銀TCP/IP手順の運用と似ている手順であるJX手順に移行することが多くなると思われます。

⇒JX手順とは

⇒JCA手順・全銀TCP/IP手順と流通BMSのJX手順の比較

JX手順一覧

 

 

※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。

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