流通BMSを始める為の2つのEDIモデルの選択方法

流通BMSを始めるためには、取引する双方(チェーンストア と 卸・取引先)の機器構成(EDIモデル)を決定する必要があります。機器構成には、自社導入型に2つのEDIモデルが想定されています。

  • サーバ - サーバ 型(S-S型)
  • サーバ - クライアント 型(C-S型)

また、外部の事業者を利用する方法もあります。

  • サーバ - 外部サーバ 型

 

それぞれのモデルをご説明します。(2024.03.01更新)

流通BMSのEDIモデル

自社導入型

サーバ - サーバ 型(S-S型)

チェーンストア(小売)と卸、それぞれにサーバのシステムをおき、常時接続するモデル。チェーストア側と卸側、どちらからでも、いつでも起動できます。

大容量データを取り扱う場合に向いています。1回のデータ量が 1万行(7行/伝票の場合 約1428枚)を超えるケースを想定しています。

パソコンではなく、サーバを必要としますので、サーバ - クライアント 型(C-S型)よりコストが、高くなります。

通信プロトコルは、ebMSAS2 となります。

⇒プロトコルとは

 

サーバ - クライアント 型(C-S型)

チェーストア(小売)側に(サーバ)のシステム、卸側にクライアント(パソコン)のシステムをおき、送受信の都度、卸側から起動し、接続します。チェーストア(小売)側のサーバのシステムは、常時起動しておく必要があります。(送受信可能時間のみ)

小容量データを取り扱う場合に向いています。1回のデータ量が 1万行(7行/伝票の場合 約1428枚)を超えないケースを想定しています。

(但し、たとえば2回送受信すれば、データ量は合計2万行(最大)まで送受信できることになります。したがって、同一データを複数回送受信すれば、ある程度のデータ量を送受信できることになります)

卸側のハードウェアは、パソコンを一台とインターネット接続環境を用意するだけですので、コストは、低めで、導入も比較的容易です。

通信プロトコルは、JX手順 となります。

⇒JX手順

 

外部事業者利用 型

チェーストア(小売)側に(サーバ)のシステムに、外部事業者の(サーバ)のシステムがアクセスします。卸側のクライアント(パソコン)は、外部事業者のサーバのシステムにアクセスします。

提供するサービスには、流通BMSメッセージ送受信機能のみ、流通BMSメッセージ送受信機能と流通BMS受注機能などがあります。

通信プロトコルは、外部事業者のサポートするサービスとなります。

 

まとめ

自社導入型のサーバ-サーバ型は、大容量データを即座にやりとりする場合に必要となりますので、特定の関係性がある場合にのみ使用されると思われます。また、海外とのEDIを行なう場合には、ebMS手順AS2手順を使用することになります。

自社導入型のサーバ-クライアント型の運用形態は、これまで使用されてきた手順であるJCA手順、全銀TCP/IP手順と同じ運用形態となりますので、現在JCA手順、全銀TCP/IP手順をお使いのかたあるいは新たに流通BMSを始めるかたは、こちらを選択することになります。(また、現在EDIをお使いのかたは、既存の設備を利用できる場合もあります)

外部事業利用型は、外部事業者のサーバのシステムの共通性に依存することで、卸側はチェーストア(小売)毎の差異に対応することが少なくなります。

 

⇒流通BMS導入手順事例

⇒流通BMSソフトウェアの3つの選び方

⇒4点から見る失敗しない流通BMSの導入

 

 

※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。 

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