流通BMS導入のメリット

流通BMSを導入した場合のメリット(期待効果)は、なにがあるのでしょうか?卸・メーカの流通BMSのメリットについて、ご説明します。
卸・メーカがJCA手順にて通信を行い、伝票(チェーンストア統一伝票など)を使用して納品している運用のケースを、流通BMS JX手順へ切り替えた場合のメリットを示します。(2024.03.04更新)
流通BMSでは、ASNデータを使用した運用(ASN運用)かつ伝票を使用しない運用が前提になっています。(ASNデータ、伝票レス)
流通BMSを導入した場合のメリット
流通BMSを導入した場合の差異およびとメリット(期待効果)を表に記します。
項 目 | 現在 | 流通BMS導入後 |
---|---|---|
回線種類 | 公衆回線or ISDN回線 | インターネット回線 |
モデム等 | モデム or TAが必要 | 不要 注1 |
回線基本料 | 〇〇円 | ◇◇円 |
回線使用料 | △△円 | 0円(不要) |
伝票費用 | 伝票購入費用 | 0円(不要) |
シリアルプリンタ | 維持費用 | 0円(不要) |
伝票印字作業費用 | 伝票印字、伝票切断、チェックなど | 0円(不要) |
通信時間 | データ量により数十秒~ 数十分 | データ量により数秒~数分 |
漢字 | 使用不可 | 使用可 |
注:インターネット回線は、光回線を使用するものとしています
注1:インターネット環境を使用しているとしています
流通BMSの回線は、公衆回線・ISDN回線をインターネット回線へ変更することになります。回線基本料は、回線を使用する毎月の基本料金です。回線使用料は、公衆回線やISDN回線の場合、従量料金(使用した量の分のみの料金)となります。インターネット回線は、光回線を使用し、定額プラン(1か月 固定料金)として回線基本料に含まれるものとしています。
また、流通BMSは、原則として伝票レスとなりますので、出荷時に検品システムを使用して出荷データ(出荷梱包メッセージ・出荷伝票メッセージ)を作成する必要があります。検品システムを使用する場合のメリットデメリットは、 ⇒検品システムとは を参照して下さい。
流通BMSでは、チェーンストアへ送信する出荷データが、請求データを兼ねる事になります(請求レス)。 伝票(チェーンストア統一伝票)を使用していたときに必要な請求データを作成・送信する必要がなくなります。
チェーンストアによっては、流通BMSに変更することによりシステム使用料を、以前のEDI(JCA手順、全銀TCP/IP手順を使用したEDI)使用料より引き下げている場合もあります。
まとめ
流通BMSを導入することにより、回線使用料(従量料金)の削減、伝票購入費用の削減、伝票印字の為のシリアルプリンタの維持費の削減、伝票関係の作業の削減などのメリットが期待できます。
データ量にもよりますが、通信時間も、大きく削減できる効果が期待できます。
また、伝票(チェーンストア統一伝票)には、Ⅰ型・Ⅱ型・OCR など、複数の種類があります。複数のチェーンストアと取引を行っている場合、使用する伝票の種類が多くなるため、伝票レスにすることによりメリットも多く期待できます。
したがって、伝票レスあるいは流通BMS(伝票レス)に切り替えることにより、大幅に経費および作業時間を削減することが可能になります。
下記に、流通BMSを導入する場合の、導入手順などをご説明しています
※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。
無料EBook:流通BMSを導入する場合の、チェックリストとシステム選定の5つのポイント

コンピュータに詳しくないのに、流通BMSを導入しないといけないが、どうすればよいのだろう?
あるいは、こんな疑問は、ありませんか?
- 現在使用しているシステムは、使用できないのか?
- 他のチェーンストアの流通BMSにも使用できるだろうか?
- 紹介されたソフトウェアでよいのだろうか?
流通BMSを導入する場合に、導入チェックリストとシステム選定に必要な機能を全47ページにわたって解説しました。流通BMS導入にご活用いただければ幸いです。