流通BMS運用事例
流通BMSを運用する場合の事例を、ご説明します。流通BMSの標準である受発注業務モデルのパターンになります。卸・メーカーの運用例です。(2024.03.07更新)
流通BMSの運用事例
流通BMSの基本としている業務プロセスは、小売あるいはチェーンストアからの受発注業務モデルになります。
流通BMSの運用の事例として、受発注業務モデルの、発注メッセージ受信から出荷メッセージ送信・支払メッセージ受信・請求メッセージ送信・支払メッセージ受信の運用を簡単にご説明します。卸・メーカーのクライアント側になります。
・発注メッセージ受信
流通BMSのメッセージの開始メッセージである発注メッセージをチェーンストア(取引先)から受信します。
発注メッセージから、ピッキングリスト(品揃えするための資料)を出力します。
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・SCMラベル(物流ラベル)印刷
発注メッセージをもとに、チェーンストア(取引先)のSCMラベル(PDラベル)を印字します。(あるいは、購入済のSCMラベルを使用することもできます)
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・値札メッセージ受信
値札メッセージをチェーンストア(取引先)から受信します。チェーンストア(取引先)によっては、ない場合もあります。
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・値札印刷
発注メッセージあるいは値札メッセージをもとに、チェーンストア(取引先)の値札を印字します(必要な場合のみ)。
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・品揃え
発注メッセージから出力したピッキングリスト(品揃えの資料)を使用し、出荷する商品の品揃え(ピッキング作業)を行います。
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・検品、梱包作業
発注メッセージから出力したSCMラベル(物流ラベル)・発注メッセージあるいは値札メッセージから出力した値札(あるいは、JANコード)をハンディターミナル・バーコードリーダーなどでスキャンし、検品を行い(検品システム使用)、商品を梱包します。
注:出荷伝票メッセージの場合は、伝票形式ですので、必ずしもバーコードをスキャンする必要は、ありません。
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・出荷作業
出荷するために必要な運送会社向けの送り状・納品明細書などを用意し、出荷します。
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・出荷梱包メッセージ送信 or 出荷伝票メッセージ送信
発注メッセージと検品データから、出荷梱包メッセージ or 出荷伝票メッセージ を作成し、チェーンストア(取引先)へ送信します。
出荷梱包メッセージ or 出荷伝票メッセージを送信後、出荷日などの間違いに気付いた場合、一般的には、間違いを修正後、再度出荷梱包メッセージor 出荷伝票メッセージを送信しますが、相手先へ連絡しておくとよいでしょう。
(注:事前に、出荷梱包メッセージ or 出荷伝票メッセージを送信してよいか、相手先に確認しておく必要があります。)
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・受領メッセージ受信
出荷から翌日~数日後(チェーンストア(取引先)によって異なります)、受領メッセージを受信します。受領メッセージは、受領の確認に使用できます。
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・返品メッセージ受信
出荷から翌日~数日後(チェーンストア(取引先)によって異なります)、返品メッセージを受信します。返品メッセージは、返品の確認に使用できます。チェーンストア(取引先)によっては、ない場合もあります。
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・請求メッセージ送信
チェーンストア(取引先)の締め日毎に、出荷梱包メッセージ or 出荷伝票メッセージから、請求メッセージ を作成し、チェーンストア(取引先)へ送信します。(チェーンストア(取引先)によっては、受領メッセージから、作成する場合もあります。)
伝票レスの場合は、出荷梱包メッセージ or 出荷伝票メッセージが、請求データを兼ねるため、不要ですが、チェーンストア(取引先)によっては、必要な場合もあります。
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・支払メッセージ受信
月初(チェーンストア(取引先)によって異なります)、支払メッセージを受信します。支払メッセージは、売掛の照合に使用できます。
終わりに
以上が、流通BMSの受発注業務モデルの一般的な運用になります。流通BMSの卸・メーカーのクライアント側の運用手順は、これまでのEDI(JCA手順など)で運用していた場合とほぼ同じ運用になります。
※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。
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