ASN

 

ASNは、Advanced Shipping Notice (事前出荷通知)の略になります。一般的には、ASNデータ、ASN運用などと使われることが多いようです。ASNについてご説明します。(2023.11.06更新)

ASN(事前出荷通知)とは、卸やメーカーが、チェーンストア・小売に商品を納品する前に、出荷情報(納品日、商品情報、数量など)を通知することをいいます。

これまで

これまでの納品の運用は、伝票(オンライン統一伝票など)と商品を同時に、納品する運用でした。(伝票を使用した運用、伝票運用と呼びます。)

卸・メーカーでは、プリンタへの伝票のセット・伝票印字・伝票の切り離し・梱包箱への貼付作業及び出荷検品作業を行います。

納品されるチェーンストア・小売では、発注書と商品、伝票(オンライン統一伝票)をチェックする入荷検品作業が必要となります。この検品作業には、多大な労力と時間を必要とします。

ASNを、利用することで卸・メーカーは、伝票を使用する必要がなくなるため、伝票まわりの作業がなくなります。また、チェーンストア・小売は、検品作業の省力化することが可能となります。

 

ASN運用

ASN(事前出荷通知)を、使用する運用を、ASN運用といいます。ASN運用では、卸・メーカーは、商品を納品する前に、ASN(事前出荷通知)データ(納品日、商品情報、数量など)を、チェーンストア・小売へ通知しなければなりません。

ASNデータを通知するには、コンピュータを利用することが必要になります。ASNをコンピュータで取り扱うには、コンピュータで取り扱える状態のデータを作成しなければなりません。

卸・メーカー

ASNデータを作成するには、出荷検品システムを使用します。出荷検品システムを使用して、検品作業を行います。

⇒検品システム

出荷検品作業・出荷作業を終了後、チェーンストア・小売へ、ASNデータを送信します。

ASNデータは、チェーンストア・小売からの発注データに梱包№・出荷数・欠品数などを加えたものになります。

 

チェーンストア・小売

卸・メーカーから商品が納品される前に、卸・メーカーからASNデータを受信します。

商品が納品されると、商品が入っている梱包箱に貼付してあるSCMラベル(物流ラベル)のバーコードを読み、ASNデータと突き合わせてチェックすることで、検品作業が終了します。

⇒SCMラベルとは

この作業は、物流センターで行われることが多いですが、センター納品でなく店舗納品の場合は、店舗で行ないます。

 

手順

ASNデータを送信するためには、通信手順が必要になります。公衆回線などを使用するJCA手順や全銀TCP/IP手順などが使用されてきましたが、インターネット回線を使用する流通BMSのJX手順も使用されることが多くなってきました。

⇒手順(プロトコル)とは 

 

最後に

ASN運用は、伝票を使用しない運用となり、伝票レスを実現するためには必須になります。

⇒伝票レス

卸・メーカーは、伝票(オンライン統一伝票)を使用しなくてすむため、伝票を使用するコストを低減することができます。また、検品システムを使用することで、出荷精度を向上させることができます。チェーンストア・小売では、検品作業を自動化するなど省力化することができます。

⇒これまでのEDIデータ種類

 

流通BMSでは、出荷梱包メッセージ・出荷メッセージが、ASNデータに相当します。

⇒流通BMSのデータ種類

 

 

※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。

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