SCMラベルとは

物流ラベルのひとつ。広義の意味でPDラベルと呼ばれることもあります。商品を納品する場合に使用する梱包箱に、貼るラベルになります。伝票レス運用を行う場合に、使用されます。(2020.06.10更新)
目的
伝票を使用しない運用(伝票レス)を行うために、梱包箱に番号を付加(梱包№)し、梱包箱を管理します。(梱包箱を使用していない場合は、商品を梱包している梱包材に貼付)
SCMラベルは、検品時のバーコードスキャンと梱包箱の内容を視認するために使用します。
伝票運用(伝票と商品を一緒に納品する運用)の場合でも、伝票レス運用と併用して運用している場合、運用の共通化と出荷元・納品先・納品日の判別のために、必要になります。
仕様
- A1ラベル 50㎜×85㎜
- B1ラベル 60㎜×92㎜
- C1ラベル 80㎜×115㎜
内容
使用するSCMラベルは、各チェーンストア(小売)毎に異なりますが、たとえば下記のような項目が、印字されています。
・発注者コード(チェーンストア)、取引先コード(卸・メーカー)、最終納品先コード(店舗コード)、商品分類などと荷物番号(梱包毎の番号)からなるバーコード
・発注者名称(チェーンストア名称)、取引先名称(卸・メーカー名称)、最終納品先名称(店舗名称)、直接納品先名称(センター名称)などと荷物番号
SCMラベルのバーコードの内訳・印字内容は、チェーンストア(小売)毎に異なりますので、個別に印字あるいは購入する必要があります。
使用方法
卸あるいはメーカーでは、出荷検品時に、SCMラベルを下記のように使用します。(商品を梱包箱と紐つける場合)
- 出荷検品予定データを元にSCMラベルを発行する。(購入したSCMラベルを使用する場合は、不要)
- SCMラベルを、梱包箱に貼る(貼る場所は、チェーンストア(小売)毎に決まっていますので注意が必要です)
- 梱包箱に貼ったSCMラベルのバーコードを、検品システムで読む
- 梱包箱に入れる商品のバーコード(あるいは値札)を、検品システムで読む
- 次の商品のバーコード(あるいは値札)を、検品システムで読む
- ・・・・・・・・・・・・繰り返し
- 次の梱包箱に貼ったSCMラベルのバーコードを、検品システムで読む
- 梱包箱に入れる商品のバーコード(あるいは値札)を、検品システムで読む
- ・・・・・・・・・・・・繰り返し
注:出荷検品予定データ EDIで受信した発注データを抽出したもの
その他
SCMラベルは、印字したものをチェーンストア(小売)から購入することができる場合もありますが、自社で印字することも可能です。
自社で印字する場合は、ラベルプリンタとSCMラベル印字ソフトが必要となります。また、自社で印字したSCMラベルは、使用する前に各チェーンストア(小売)で読み取りテストを行って、承認を受ける必要があります。
SCMラベルの媒体の購入費用は、安くないので、購入先をよく比較・検討しましょう。安くても品質の悪い媒体もありますので、注意しましょう。