すぐわかるオフコンから移行するオープンシステムの3構造

 

オフコン(オフィスコンピュータ)や汎用機からオープンシステムに移行(マイグレーション)する場合、どのようなシステムの形態にすればよいのでしょう?オープンシステムのシステム形態をご説明します。(20240401日更新)

⇒オフコンとは

⇒汎用機とは

 

オープンシステムの構造(アーキテクチャ)は、クライアントとサーバーを組み合わせたクライアント・サーバー型が標準となっています。

クライアント:現在の主流は、パソコンになります

また、クラウドシステムは、クライアントとサーバーをインターネット環境で接続した形態とみることもできます。(クライアントと異なる場所、センターにサーバーが設置されている)

オープンシステムのシステムは、クライアントとサーバーを組み合わせた2階層のものとクライアントとサーバー2台を組み合わせた3階層のものがあります。

さらに、オープンシステムのシステムを分類すると、アプリケーション-DBソフト型・アプリケーション-アプリケーション型・リモート表示型に分類できます。

 

⇒2階層型

⇒アプリケーション-DBソフト型

⇒アプリケーション-アプリケーション型

⇒リモート表示型

⇒3階層型

 

 

2階層型

オープンシステムの2階層型は、サーバーにデータベースを置き、クライアントから処理を依頼し、サーバーから答えを返す方式で3種類あります

⇒アプリケーション-DBソフト型

⇒アプリケーション-アプリケーション型

⇒リモート表示型

 

 

アプリケーション-DBソフト型

クライアントにアプリケーションをおき、サーバーにデータベースソフトをおきます。

クライアントは、アプリケーションからサーバーに対してSQL(データベースソフトへ命令する言語)を発行し、サーバーからデータベースの処理結果を返してもらい、アプリケーションを使用して処理結果を表示します。

クライアントの性能によりレスポンスがかわることがあります。

クライアントが複数台有る場合、アプリケーションのメンテナンスが発生した場合、クライアントへのアプリケーション配布方法に工夫が必要になります。

 

クライアント

アプリケーション

入力・表示処理
業務処理

↓↑

サーバー

データベース

レコード操作
データベース処理

 

 

アプリケーション-アプリケーション型

クライアントにアプリケーションをおき、サーバーにアプリケーションとデータベースソフトをおきます。

アプリケーションのロジックをクライアントとサーバーに分ける形態になります。

クライアントとサーバーは、クライアントのアプリケーションとサーバーのアプリケーション間で通信を行います。

この方式のメリットは、クライアントとサーバー間のデータ量が少なくなる点です。たとえば、複数のSQL(データベースソフトへ命令する言語)をサーバーで一括実行すれば、複数のSQLと複数の結果を何度もクライアントとサーバー間を往復する必要がなくなります。

他のタイプよりレスポンスが早く、大量のデータ処理が可能になります。

 

クライアント

アプリケーション

入力・表示処理
業務処理
通信処理

↓↑

サーバー

アプリケーション

通信処理
業務処理

データベース

レコード操作
データベース処理

 

 

リモート表示型

クライアントに表示ソフト(WEBブラウザ・Remote Desktopなど)をおき、サーバーにアプリケーションとデータベースソフトをおきます。

クライアントからユーザーの入出力やマウス処理をサーバーに渡し、サーバーからデータベースを処理した出力情報ををクライアントに返します。クライアントは、サーバーからの表示情報を表示ソフトに出力します。

ネットワーク上のデータ量は、少量ですが、入力毎に通信をおこなうため、ネットワークの負荷は高くなる傾向があります。

サーバーのみにアプリケーションを置くため、メンテナンスが容易になります。(表示ソフトがWEBブラウザ・Remote Desktopなどの場合)

オフコン(オフィスコンピュータ)と同じ運用を選択する場合は、このパターンになります。

 

クライアント

表示ソフト

入力・表示処理

↓↑

サーバー

アプリケーション

業務処理

データベース

レコード操作
データベース処理

 

EDIシステムのWEB-EDIのチェーンストア側のシステムが、この方式になります。

⇒WEB-EDIとは

また、クラウドシステムは、インターネット経由で接続されたリモート表示型と考えることができます。

 

3階層型

3階層型とは、2階層型のサーバーをデータベースサーバーとアプリケーションサーバーに分け、サーバーの負荷を分散する方式です。

アプリケーション-アプリケーション型とリモート表示型のサーバーを、データベースサーバーとアプリケーションサーバーに分割した形態になります。

 

アプリケーション-アプリケーション型

クライアント

アプリケーション

入力・表示処理
業務処理
通信処理

↓↑

サーバー(アプリケーション)⇔ サーバー(データベース)

アプリケーション        データベース

通信処理            レコード操作
業務処理            データベース処理

 

リモート表示型

クライアント

表示ソフト

入力・表示処理

↓↑

サーバー(アプリケーション)⇔ サーバー(データベース)

アプリケーション        データベース

業務処理            レコード操作

                データベース処理

 

アプリケーションをサーバーに置くため、プログラムの管理が容易に行えます。また、バージョン、ライセンスなどの管理も容易になります。

アプリケーションサーバーが、高性能で十分なデータ容量を持っていれば、良好なレスポンスを得ることができます。

また、システム変更にともなうアプリケーションサーバーの増設も容易にできます。

 

まとめ

オフコン(オフィスコンピュータ)や汎用機からオープンシステムに移行(マイグレーション)する場合、オフコンと全く同じ運用を望む場合は、リモート表示型を選択することになるでしょう。

クライアントへのアプリケーション配布方法が問題なく、クライアント台数が少なければ、アプリケーション-DBソフト型でも、問題ないでしょう。

現在では、クライアント・サーバーをインターネット環境で接続した形態とも呼ぶことができるクラウドシステムも使用されています。

 

⇒オフコンユーザ必見!4つの移行(マイグレーション)方法

⇒クラウドとオンプレミス(自社内サーバー)の違いとは

 

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