流通BMSを始めるために必要な3つのソフトウェア

 

チェーンストアが流通BMSを開始するので、流通BMSの準備をしてくださいとのことだが、どうしたらよいかわからない。チェーンストアの資料におすすめのソフトウェアが記載されているが、これがよいのか判断できない。

卸・メーカーが、流通BMSを始めるために必要な3つのソフトウェアをご説明します。(小売あるいはチェーンストアからの発注から始まる受発注のモデルを対象としています)(クライアント側)

JCA手順を使って、ASN運用している場合を追加しました。

⇒JCA手順とは

20230929日更新)

現在、JCA手順を使って、ASN運用している場合(伝票運用を含む)は、こちらへ

JCA手順、ASN運用

⇒ASNとは

 

WEB-EDIとJX手順

流通BMSを実現するためには、ブラウザ(Edge、Chrome など)を使ってWEB-EDIを使用する場合とJCA手順と同様の運用が可能なJX手順などを使用して接続する方法があります。

⇒JCA手順とは

⇒JX手順とは

WEB-EDIとJX手順の比較

⇒WEB-EDIとJX手順(C-S型)どちらを利用する?

を参照してください。

WEB-EDIを選択される方は、ここで終了です。JX手順を使用して接続する場合は、次をご覧下さい。

 

 

流通BMSを始めるためのソフトウェア

JX手順を使用して流通BMSをはじめるには、次の3つのソフトウェアが必要になります。

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

流通BMS受注ソフトウェア

出荷検品ソフトウェア

それぞれ個別に見ていきます。

 

流通BMSに必要な3つのソフトウェア 01 画像

 

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

JX手順を使用する場合は、流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアが必要になります。

小売・チェーンストアのサーバー側と通信(送受信)を行うソフトウェアになります。

弊社製品では JX Protocol Client V2.3(JX手順クライアント版)

受信した流通BMSメッセージは、流通BMS受注ソフトウェアへ渡します。流通BMS受注ソフトウェアは、受信した流通BMSメッセージから作成した出荷メッセージを作成し、流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアが出荷メッセージを送信します。

 

流通BMS受注ソフトウェア

流通BMS受注ソフトウェアは、流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアから受け取った受信した流通BMSメッセージを保持して、出荷メッセージを作成し、流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアへ渡します。また、出荷検品ソフトウェアとも連携します。

弊社製品では チェーンストアシステム 流通BMS対応版

流通BMS受注ソフトウェアでは、出荷メッセージとしてどのメッセージを使用するか決める必要があります。(チェーンストアが使用するメッセージの中で選択します)

出荷梱包メッセージ(紐付けあり・紐付けなし)

出荷伝票メッセージ

⇒流通BMSのデータ種類(メッセージ)

⇒流通BMSのフォーマット(レイアウト)の項目説明

 

出荷梱包メッセージ

出荷梱包メッセージには、SCMラベルに印字されている梱包№が必要になります。梱包№を取得するためには、出荷検品ソフトウェアが必要になります。

⇒SCMラベルとは

 

出荷伝票メッセージ

出荷検品ソフトウェアは不要になります。流通BMS受注ソフトウェア内で対応できます。(但し、出荷検品ソフトウェアを使用して検品作業を行う場合を除きます)

 

出荷検品ソフトウェア

出荷検品ソフトウェアは、流通BMS受注ソフトウェアから受け取ったデータをもとに出荷検品を行い、出荷検品データを流通BMS受注ソフトウェアに渡します。

弊社製品では ⇒Shipping Inspection System(出荷検品システム)

 

出荷検品ソフトウェアには、ハンディターミナルを使用するものとパソコンのみを使用するものとがあります。出荷梱包メッセージを使用する場合は必ず必要になります。

パソコン版

ハンディターミナル版

4分でわかる!流通BMS導入に必要な検品システムとは

 

パソコン版

パソコンにバーコードスキャナーを付加し、スキャナーでSCMラベルのバーコードを読みます

バーコードスキャナーがパソコンと接続しているため、パソコンの近くでしか作業できないが、パソコンを使用するのでハンディターミナルと比較すると費用が安くなります

 

ハンディターミナル(HHT)版

ハンディターミナル(HHT)に付随しているスキャナーでSCMラベルのバーコードを読みます

 大量の商品を、複数の作業者で検品する場合は、ハンディターミナル(HHT)を使用すると効率的です。

 

但し、出荷伝票メッセージを使用する場合は、出荷検品ソフトウェアは、必須ではありません。

 

まとめ

WEB-EDIでなく、JX手順を使用する場合のソフトウェアの選択は、次のようになります。(弊社製品の場合)

 

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

必須ソフトウェアになります

JX Protocol Client V2.3(JX手順クライアント版)

 

流通BMS受注ソフトウェア

必須ソフトウェアになりますが、使用する出荷メッセージを決める必要があります

⇒チェーンストアシステム流通BMS対応版

 

出荷検品ソフトウェア

出荷伝票メッセージを使用する場合は、不要です

Shipping Inspection System(出荷検品システム)

パソコン版かハンディターミナル版か選択する必要があります

 

WEB-EDIを選択しないで、JX手順を選択される方は、ここで終了です。

JCA手順、ASN運用

JCA手順を使用して、ASN運用を行っている(伝票運用を含む)場合は、JCA手順の使用を中止しJX手順を使用します。JX手順は、”流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア”で実現することができます。

JX手順は、送受信メッセージがXML形式ですので、そのままでは扱えません。そのため”流通BMSメッセージ変換ソフトウェア”を追加する必要があります。

流通BMSメッセージ変換ソフトウェア”の入出力ファイルを介して現在お使いのソフトウェアと連携を行います。

 

流通BMSに必要な3つのソフトウェア2 01 画像

 

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

JX Protocol Client V2.3(JX手順クライアント版)

チェーンストアのサーバー側と通信(送受信)を行うクライアント側のソフトウェアになります。JCA手順の替わりにJX手順を使用します。

 

流通BMSメッセージ変換ソフトウェア

流通BMSメッセージ変換ソフトウェア”は、JX手順の受信ファイルをCSV形式データあるいはテキスト形式データへ変換を行います。また、CSV形式データあるいはテキスト形式データをJX手順の送信ファイルへ変換します。

”流通BMSメッセージ変換ソフトウェア”の出力データを既存の受注ソフトウェア(自社ソフトウェア等)の入力として使用します。既存の受注ソフトウェア(自社ソフトウェア等)の出力データを”流通BMSメッセージ変換ソフトウェア”の入力として変換します。

弊社製品では ⇒Msg Trans V3.0(流通BMSメッセージ変換システム)

JCA手順を使用して、ASN運用を行っている場合は、”流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア”、”流通BMSメッセージ変換ソフトウェア” の2つのソフトウェアが必要になります。

 

 

※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。

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