流通BMSを始めるために必要な3つのソフトウェア

 

チェーンストアが流通BMSを開始するので、流通BMSに対応してくださいとのことだが、卸・メーカーはどうしたらいいかわからない。チェーンストアの資料におすすめのソフトウェアが記載されているが、これがよいのかわからない。

卸・メーカーが、流通BMSを始めるために必要な3つのソフトウェアをご説明します。(小売あるいはチェーンストアからの発注から始まる受発注のモデル)(クライアント側)

JCA手順を使って、ASN運用している場合を追加しました。

20220826日更新)

現在、JCA手順を使って、ASN運用している場合は、こちらへ

JCA手順、ASN運用

WEB-EDIとJX手順

流通BMSを実現するためには、ブラウザ(Edge、Chrome など)を使ってWEB-EDIを使用する場合とJX手順などを使用して接続する方法があります。

WEB-EDIとJX手順の比較

⇒WEB-EDIとJX手順(C-S型)どちらを利用する?

を参照してください。

WEB-EDIを選択される方は、ここで終了です。JX手順を使用して接続する場合は、次へ。

 

 

流通BMSを始めるためのソフトウェア

JX手順を使用して流通BMSをはじめるには、次の3つのソフトウェアが必要になります。

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

流通BMS受注ソフトウェア

出荷検品ソフトウェア

それぞれ個別に見ていきます。

 

流通BMSに必要な3つのソフトウェア 01 画像

 

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

JX手順を使用する場合は、流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアが必ず必要になります。

チェーンストアのサーバー側と通信(送受信)を行うソフトウェアになります。

弊社製品では JX Protocol Client V2.3(JX手順クライアント版)

受信した流通BMSメッセージは、流通BMS受注ソフトウェアへ渡します。流通BMS受注ソフトウェアで、作成した出荷メッセージを流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアが送信します。

 

流通BMS受注ソフトウェア

流通BMS受注ソフトウェアは、流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアから受け取ったメッセージを保持して、出荷メッセージを作成し、流通BMSメッセージ送受信ソフトウェアへ渡します。また、出荷検品ソフトウェアとも連携します。

弊社製品では チェーンストアシステム 流通BMS対応版

流通BMS受注ソフトウェアでは、出荷メッセージとしてどのメッセージを使用するか決める必要があります。(チェーンストアが使用するメッセージの中で選択)

出荷梱包メッセージ(紐付けあり・紐付けなし)

出荷伝票メッセージ

⇒流通BMSのデータ種類(メッセージ)

出荷梱包メッセージ

出荷梱包メッセージには、SCMラベルの梱包№が必要になります。梱包№を取得するためには、出荷検品ソフトウェアが必要になります。

出荷伝票メッセージ

出荷検品ソフトウェアは不要になります。流通BMS受注ソフトウェア内で対応できます。(但し、出荷検品ソフトウェアを使用して検品する場合を除く)

 

出荷検品ソフトウェア

出荷検品ソフトウェアは、流通BMS受注ソフトウェアから受け取ったデータをもとに出荷検品を行い、出荷検品データを流通BMS受注ソフトウェアに渡します。

弊社製品では ⇒Shipping Inspection System(出荷検品システム)

 

出荷検品ソフトウェアには、ハンディターミナルを使用するものとパソコンのみを使用するものとがあります。出荷梱包メッセージを使用する場合は必ず必要になります。

パソコン版

ハンディターミナル版

4分でわかる!流通BMS導入に必要な検品システムとは

 

パソコン版

パソコンにバーコードスキャナーを付加し、スキャナーでSCMラベルのバーコードを読みます

バーコードスキャナーがパソコンと接続しているため、パソコンの近くでしか作業できないが、パソコンを使用するのでハンディターミナルと比較すると費用が安くなります

 

ハンディターミナル(HHT)版

ハンディターミナル(HHT)に付随しているスキャナーでSCMラベルのバーコードを読みます

 大量の商品を、複数の作業者で検品する場合は、ハンディターミナル(HHT)を使用すると効率的です。

 

但し、出荷伝票メッセージを使用する場合は、出荷検品システムは、必須ではありません。

 

まとめ

WEB-EDIでなく、JX手順を使用する場合のソフトウェアの選択は、次のようになります。(弊社製品の場合)

 

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

必須ソフトウェアになります

JX Protocol Client V2.3(JX手順クライアント版)

 

流通BMS受注ソフトウェア

必須ソフトウェアになりますが、使用する出荷メッセージを決める必要があります

⇒チェーンストアシステム流通BMS対応版

 

出荷検品ソフトウェア

出荷伝票メッセージを使用する場合は、不要です

Shipping Inspection System(出荷検品システム)

パソコン版かハンディターミナル版か選択する必要があります

 

WEB-EDIを選択しないで、JX手順を選択される方は、ここで終了です。

JCA手順、ASN運用

JCA手順を使用して、ASN運用を行っている場合は、JCA手順をJX手順に置き換えます。JX手順は、送受信メッセージがXML形式ですので、そのままでは扱えません。そのため流通BMSメッセージ変換を追加する必要があります。

 

流通BMSに必要な3つのソフトウェア2 01 画像

流通BMSメッセージ送受信ソフトウェア

JX Protocol Client V2.3(JX手順クライアント版)

チェーンストアのサーバー側と通信(送受信)を行うクライアント側のソフトウェアになります。JCA手順の替わりにJX手順を使用します。

 

流通BMSメッセージ変換ソフトウェア

Msg Trans V2.0(流通BMSメッセージ変換システム)

変換ソフトウェアの取り扱うデータ形式を読み込み・書き込み可能なように、受注ソフトウェア(自社ソフトウェア)の修正が必要になります。

 

但し、JCA手順と流通BMSでは、コードが異なっていることが多いので、現在使用している受注ソフトウェア(自社ソフトウェア)にて、JCA手順データと流通BMSメッセージ間のコード等の変換を行うケースが発生することもあります。

したがって、原則としてJCA手順の替わりに ”流通BMSメッセージ送受信”、”流通BMSメッセージ変換” の2つのソフトウェアが必要になります。

 

 

※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。

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