オフコンは寿命?すぐに廃止すべき3つの理由
かつて、もてはやされたオフコンも、今では製造中止、出荷停止になっています。基幹システムが稼働しているオフコンシステムは、いつの間にか、レガシーシステム(遺産のシステム)と呼ばれ、問題視されるようになってしまいました。
なぜ、オフコンはレガシ-システムと呼ばれるようになったのでしょう。ここでは、オフコンを廃止すべき3つの理由をご説明します。(2024年03月29日更新)
最初に、レガシーシステムとレガシーシステムの代替のシステムであるオープン系システムを簡単にご説明し、その後、オフコンを廃止すべき理由をご説明します。
レガシーシステム
オープン系システム
オフコンを廃止すべき理由
レガシーシステム
メインフレーム(汎用機)、オフコン(オフィスコンピュータ)を使用するシステムなどが該当します。
CPU
CPUは、メーカー独自仕様
OS(オペレーティングシステム)
OS(オペレーティングシステム)は、メーカー独自仕様 専用のOS
ハードウェア
ハードウェアは、メーカー独自仕様
Kシリーズ、AS400シリーズ、EXPRESS5800シリーズ など
ソフトウェア
ソフトウェアは、OS(オペレーティングシステム)に依存するため、他社製オフコンでは動作しません
開発言語は、COBOL、RPG、メーカー独自仕様の4GL(第四世代言語) など
ネットワーク
ネットワークは、メーカー独自仕様 SNA(IBM が1974年に作ったコンピュータネットワーク・アーキテクチャ)など
セキュリティ
独自仕様のOSであるため、ウィルス感染の危険は非常に低いと考えられます
メーカー独自仕様のため、クローズドシステムと呼ばれ、コストが高くかつ効率が悪い。
オープン系システム
パソコン、サーバー、ワークステーションなどを使用するシステムが該当します。世界的には”分散システム”と呼ばれています。
CPU
CPUは、x86やAMDなどのマイクロプロセッサ
OS(オペレーティングシステム)
OS(オペレーティングシステム)は、UNIX、LINUX、Windows(Windows が、オープン系か疑問はあります) など
ハードウェア
標準化仕様に準拠
ソフトウェア
OSが同じであれば、ソフトウェアは原則として動作する
開発言語は、JAVA、C#、python、Visual Basic など
ネットワーク
ネットワークは、TCP/IP、インターネットなど
セキュリティ
USBやインターネット経由のウィルス感染の危険があるため、ウィルス対策ソフトなどが必須
大幅な価格低下かつ性能向上により、価格・性能の両面で有利になっている。
廃止すべき理由
今では、レガシーシステムと呼ばれるオフコンの問題点をご説明します。
運用リスク
古い技術を使用しているため、OS及び開発ソフトウェア、開発言語を使用できる人が少なくなっている
構築された基幹システムなどのシステム仕様が不明、あるいは仕様を理解している人がいない
ハードウェアのサポートが切れてしまう
システム・ソフトウェアのサポートが切れてしまう
たとえば、パソコンをエミュレータソフト経由でオフコンに接続している構成では、パソコンのOSをアップする場合、エミュレータソフトがパソコンのアップするOSをサポートしていることが必須条件になります
新技術導入不可
新しい技術を導入することが難しいため、新機能を低コストかつ即座に利用できない
新技術を使用したシステムを導入できない、またはシステム連携できない
高額費用
メーカー独自仕様・独占のため、高額な運用費用・保守費用が必要
既存資産を延命させるためにかかる費用が高額
ハードウェアの導入費用は、どのくらいかかるのでしょうか?参考までに
サーバー上に、オフコンのOSを稼働させて、オフコンの既存資産を動作させるシステムがあります。これは、オフコンシステムの問題点を解消していないため、レガシーシステムの延命策に過ぎません。
まとめ
オフコンのシステムは、長年稼働してきた安定性・信頼性が、ずば抜けたものがあります。しかし、各メーカーのオフコンの製造・出荷停止が相次いでいます。
また、ハードウェアの故障対応や、運用・開発・メンテナンス担当者の引退など、運用リスクも増大しています。
稼働しているソフトウェアを簡単に移行できないなどの問題等はあっても、そろそろ、オフコンを廃止すべき時ではないでしょうか。
また、レガシーシステムと呼ばれるのは、オフコンだけではありません。メインフレーム(汎用機)も、ベンダー独自のシステムであるため、高額な維持費用が必要なレガシーシステムです。
参考
オフコン(オフィスコンピュータ)一覧
システム一覧
※Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。