流通BMS運用上の7つの注意点

 

流通BMSを運用していく上で、注意しなければならない、卸・メーカー(クライアント)側のつの事項を説明します。(20231026日更新)

卸・メーカー(クライアント)側の7つの注意点です。

⇒発注メッセージの処理
⇒欠品の処理
⇒メッセージの受信(JX手順)
⇒納品経路の変更
⇒出荷メッセージの送信単位
⇒納品日の変更
⇒出荷メッセージの誤送信

発注メッセージの処理

受信した発注メッセージは、すべて処理しなければなりません。つまり、受信したすべての発注メッセージに対して出荷メッセージ *1 を、送信しなければなりません。受信した発注メッセージの商品がすべて欠品状態の場合でも、出荷数量0で出荷メッセージ *1 を送信する必要があります。

但し、受信した発注メッセージが、誤った発注メッセージの場合は、チェーンストア側と相談の上、受信した発注メッセージを削除することも可能です。

注 *1:出荷伝票メッセージ・出荷梱包メッセージ(紐付けあり)・出荷梱包メッセージ(紐付けなし)

欠品の処理

受信した発注メッセージの商品の在庫が不足している場合は、必ず欠品区分と欠品数を設定した出荷メッセージ *1 を送信しなければなりません。出荷メッセージ *1 に欠品区分と欠品数を設定しないと、出荷メッセージ *1 全体がエラーとなり、商品を受け取って貰えなくなりますので、注意が必要です。

メッセージの受信(JX手順)

⇒JX手順とは

メッセージを受信する場合、メッセージの種類を指定して受信するとき、指定されたメッセージ種類を持つメッセージをひとつ受信します。EDIセンタ *2 のサーバ上に指定したメッセージが複数ある場合でも、ひとつのメッセージのみ受信します。

したがって、サーバ上に指定したメッセージ種類のメッセージが複数ある場合は、受信する操作を複数回行う必要があります。

”サーバには対象データがありません” 等のメッセージが表示されるまで、繰り返し受信を行うことにより、すべてのメッセージを受信できます。

JCA手順では、一つの種類のデータは、同時に複数存在しません。一度受信すれば、新しいデータがセットされるませ、受信するデータはありません。

⇒JCA手順

⇒JCA手順・全銀TCP/IP手順と流通BMSのJX手順の比較

注 *2 EDIセンタ:チェーンストア側のサーバがおかれているセンタ VAN会社に委託されていることが多い

納品経路の変更

納品経路は、受信した発注メッセージにて指定されているため、卸・メーカー側では原則として変更することはできません。

注:納品経路:直接納品先あるいは最終納品先

チェーンストアによっては、チェーンストア側と相談の上、受信した発注メッセージの納品経路を変更することも可能です。

出荷メッセージの送信単位

出荷メッセージの送信する単位は、一般的に下記のようになります(但し、チェーンストアによっては、不可の場合もあります)。

  1. 直接納品先納品日あるいは最終納品先納品日の直接納品先 *3 毎
  2. 直接納品先納品日あるいは最終納品先納品日の最終納品先 *4 毎
  3. 直接納品先納品日あるいは最終納品先納品日の伝票毎

注 *3 :直接納品先:センター
注 *4 :最終納品先:店舗

原則としては、発注メッセージの最終納品先納品日が同一のデータをすべて1回で送信します。

納品日の変更

納品日の変更が可能なチェーンストア(取引先)もあります。変更する場合は、チェーンストア(取引先)側との打ち合わせが必要となることもあります。(但し、原則として指定された納品日より前の日は、不可。指定された納品日の近日のみ可能。)

  • 直接納品先納品日 *5
  • 最終納品先納品日 *6

注 *5 :直接納品先納品日:センタ等への納品日
注 *6 :最終納品先納品日:店舗への納品日

出荷メッセージの誤送信

誤った出荷メッセージ *1 を送信してしまった場合、修正した正しい出荷メッセージ *1 を再度、送信します。EDIセンタのサーバ上で上書きされます。EDIセンター *2 に連絡をいれておくとよいでしょう。

注 *2 :EDIセンタ:チェーンストア側のサーバがおかれているセンタ VAN会社に委託されていることが多い

 

まとめ

以上、流通BMSを運用していく上での卸・メーカー側の7つの注意点になります。

  • 発注メッセージの処理
  • 欠品の処理
  • メッセージの受信(JX手順)
  • 納品経路の変更
  • 出荷メッセージの送信単位
  • 納品日の変更
  • 出荷メッセージの誤送信

 

 

※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。

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