流通BMSのデータ種類(メッセージ)

 

流通BMSのデータ(メッセージ)の種類は、数々ありますが、主として使用されるのは、発注メッセージ・出荷梱包メッセージ・受領メッセージ・支払メッセージ になります。次に続くのが、出荷メッセージ・請求メッセージになります。

それぞれのメッセージをご説明します。請求鑑メッセージを追加しました。(2024.02.09更新)

 

流通BMSのデータは、標準メッセージと呼ばれます。標準メッセージは、基本形と百貨店版にわかれます。ここでは、基本形のうち、発注メッセージ・出荷梱包メッセージ・受領メッセージ・請求メッセージ・請求鑑メッセージ・支払メッセージ・出荷伝票メッセージ を説明しています。

⇒発注メッセージ

⇒出荷梱包メッセージ

⇒受領メッセージ

⇒請求メッセージ

⇒請求鑑メッセージ

⇒支払メッセージ

⇒出荷伝票メッセージ

 

流通BMSのデータの各項目の説明は、こちらへ。

⇒流通BMSのフォーマット(レイアウト)の項目説明

 

流通BMS 預り型のデータの各項目の説明は、こちらへ。

⇒流通BMSの業務プロセス  預り在庫型とは

 

 

発注メッセージ

卸・メーカーが、チェーンストア(小売)から受信する発注データです。直接納品先あるいは最終納品先はどこか、直接納品先の納品日、最終納品先の納品日、そして納品する商品情報などから構成されています。

注; 直接納品先:流通BMSでは主としてセンターのこと

   最終納品先:流通BMSでは主として店舗のこと

受領メッセージ・出荷梱包メッセージ(or出荷メッセージ)は、すべて発注メッセージに対応しています。発注メッセージがなければ、受領メッセージ・出荷梱包メッセージ(or出荷メッセージ)は、存在しません。 発注メッセージ 1件に対して、出荷梱包メッセージが n件(複数件)の関係があります。

発注メッセージ : 出荷梱包メッセージ = 1 : n

 

 

出荷梱包メッセージ

卸・メーカーからチェーンストア(小売)へ、送信する出荷データです(ASNデータになります)。卸・メーカーが、発注メッセージに対する出荷の情報をセットします。発注情報に加えて、出荷日・出荷数・欠品数などから構成 されています。

⇒ASNとは

出荷梱包メッセージには、紐つけありと紐つけなしがあります。紐つけありの場合は、発注メッセージの商品に対して、商品が入っている梱包箱の梱包№と出荷数をセットします。紐つけなしの場合は、梱包箱の梱包№すべてと梱包箱の商品の数量合計をセットします。  

 

紐つけあり

梱包箱と商品が紐付けられている為、商品が入っている梱包№を特定できます

 

発注メッセージ      出荷梱包メッセージ

商品 発注数   商品 発注数 出荷数 梱包№
100   100 100 A1
200 200 100 A2
      200 100 A3
300   300 300 A4
 
①の商品は、梱包№:A1 の梱包箱に入っている
②の商品は、梱包№:A2 の梱包箱と A3 の梱包箱に入っている
③の商品は、梱包№:A4 の梱包箱に入っている
 

紐つけなし

商品は、複数の梱包№の梱包箱のどれかに入っています

 

発注メッセージ      出荷梱包メッセージ

商品 発注数   商品 発注数 出荷数 梱包№
100   100 100 A1,A2
200 200 100 A1,A2
      200 100 A1,A2
300   300 300 A1,A2
 
①の商品は、梱包№:A1 の梱包箱か A2 の梱包箱に入っている
②の商品は、梱包№:A1 の梱包箱か A2 の梱包箱に入っている
③の商品は、梱包№:A1 の梱包箱か A2 の梱包箱に入っている

 

また、全量、欠品の場合も、すべて出荷数=0で、出荷梱包メッセージを作成する必要があります。 送信時間が、納品日の前日の〇〇時まで、あるいは午後のみ のように決められている場合もありますので、運用する場合は、注意が必要です。  

 

⇒流通BMS運用事例

 

出荷始まり

出荷開始型モデルの場合、発注メッセージがありませんので、替わりに入力した発注データを利用して出荷梱包メッセージを作成します。出荷梱包メッセージの一部の項目は、固定定数となります。

⇒流通BMS運用事例 出荷始まり

 

 

受領メッセージ

卸・メーカーが、チェーンストア(小売)から受信する受領(済)データです。発注メッセージに、計上日・出荷数量・受領数量が付加されたデータになります。 出荷梱包メッセージ・出荷メッセージの送信後(商品の納品後)、翌日以降に受信することができます。売掛の照合に使用できます。  

 

 

支払メッセージ

卸・メーカーが、チェーンストア(小売)から受信する支払(予定)データです。発注メッセージの取引番号毎の支払金額・支払内容などから構成されています。値引・相殺などの情報が付加される場合があります。

注; 取引番号:伝票番号のこと

注; 支払内容:仕入、返品、値引、相殺など

最終の売掛のチェックに使用できます。

 

 

出荷伝票メッセージ

卸・メーカーからチェーンストア(小売)へ、送信する出荷伝票データです。出荷メッセージとも呼びます。卸・メーカーが、発注メッセージに対する出荷情報をセットします。 出荷伝票メッセージは、出荷梱包メッセージとは異なり、発注メッセージのような伝票形式のレイアウトになっています。

伝票の行毎に、出荷数・欠品数をセットし ます。 出荷伝票メッセージは、伝票形式のレイアウトであるため、梱包№をセットすることができません。そのため、梱包№が記載されている資料を別途、使用して納品する運用もあります。  

 

 

請求メッセージ

卸・メーカーからチェーンストア(小売)へ、送信する請求データです。卸・メーカーが、出荷メッセージ・出荷梱包メッセージを元に作成します。

請求メッセージは、不要のチェーンストアが多いです(請求レス)が、なかには、出荷梱包メッセージ・出荷メッセージに加えて、請求メッセージが必要なチェーンストアもあります。 また、伝票レスが認められるまでの間、請求メッセージが必要となるチェーンストアもあります。

請求メッセージを作成する元になるデータは、出荷梱包メッセージ・出荷伝票メッセージが多いですが、チェーンストアによっては、受領メッセージから請求データを作成する場合もありますので、注意が必要です。

 

 

請求鑑メッセージ

卸・メーカーからチェーンストア(小売)へ、送信する請求データのかがみ部分(請求金額の合計を表示)のデータになります。適格請求書等保存方式(インボイス制度)に対応したメッセージになります。

⇒適格請求書等保存方式(インボイス制度)の流通BMSの対応方法

請求鑑メッセージは、請求データから作成します。請求データの請求書番号毎の請求金額をセットします。

請求鑑メッセージを使用する場合は、必ず請求メッセージに請求書番号を付加します。

 

その他

上記以外のメッセージを独自に制定して使用している業界もあるようです。

 

流通BMSのデータ(メッセージ)の消費税の取扱方法については、こちら

⇒流通BMSにおける軽減税率の取り扱いについて

 

流通BMSのインボイス制度に対する対応方法は、こちら

⇒適格請求書等保存方式(インボイス制度)の流通BMSの対応方法

 

 

※流通BMSは、財団法人流通システム開発センターの登録商標です。

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